主力株売却-得た学びと今後の方針-
主力株アプライド(3020)売却
先週中頃、自分のポートフォリオを支えてきたアプライド株式会社(3020)をついに売却した。
1,920円で100株、2,065円で200株を購入し、一時は資産が半減する事態に陥ったものの、そこから驚異的な上昇を続け、6月中頃には6,800円まで到達。
そこからは下降トレンドに入り、4,900円で200株を売却、続いて4,625円で100株を売却した。
結果をまとめると、下記のように+138.4%という成果になった。
取得単価:605,000円 → 譲渡単価:1,442,500円
この成果自体は良かったと思う反面、再現性があるかどうかと問われると、正直再現性は高くないと言わざるを得ない。
そこで今回は、再現性を如何にして高めるかについて、今回得た学びと今後自分はどのように行動していくべきかを言語化してみる。
前回のブログと重複する部分はあるが、自分の中で一段考えを深められたように感じているので、再度ブログに書き起こすこととした。
syokaturyoukoumei.hatenablog.com
得た学び
上がり始めたら買え。下がり始めたら売れ。
「上がり始めたら買え。下がり始めたら売れ。」
この言葉は最近読んだ本の中で紹介されていたもので、村上世彰氏の父である村上勇氏の言葉であるという。
この言葉に出会った時、自分の1年間の経験、そしてそこから得た教訓が凝縮されているように感じた。
先述のブログでもこの言葉に近いこと、自分の言葉に換言すると「上昇トレンドに乗り続ける重要性、下降トレンドには逆らわない重要性」をそれぞれ教訓として記した。
そして、今回アプライドの売却を経て、改めてこの教訓の大切さを感じることができた。
これについて、チャートを見ながら振り返ってみる。
上昇トレンドに乗り続ける
上昇トレンドに乗り続けるのは難しいことだと思う。
なぜなら、「この辺が山ではないか?「PER的にはそろそろピークか?」などと考えてしまうためだ。
実際、自分も上記のように考えて保有株式を売却した後、そこからその株の株価が30%程も伸ばして、結果的に更なる利益を取り損ねたという苦い経験がある。
今回はそうした経験をもとに、上昇トレンドが続く間は持ち続けることを意識し、途中で売りたくなるタイミングを乗り越えて大きな利益を得ることができたのだ。
下降トレンドに逆らわない
前回ブログ執筆時はアプライドを保有している最中であり、この教訓を実践する機会を得られていなかった。
しかし幸か不幸か、ブログ執筆の直後から株価は下落を始め、「下降トレンドには逆らわない」という教訓を実践することになってしまった。
下降トレンドに逆らわない、それを実践するにはどうすれば良いかについて、以前自分の中では、あるルールに則って機械的な売却を行うとした。
それが上記チャートに見る「移動平均線を割り込んだタイミングで売る」というものであり、今回は5,000円弱で売却を実行した。
売却後、株価は3,000円後半まで下がり、7/2時点では4,500円前後をうろついている。
今後、株価が売却した値段まで回復する可能性もあるし、それを上回る可能性もある。
だが、個人的には今回の判断は間違っていなかったと思う。(判断のタイミングには改善の余地が大いにあると思うが)
それは、今後の株価の動きは分からないからである。
株価は戻るだろうと考えて保有し続けた結果、下落トレンドが続き含み益がなくなる可能性も十分にある。
そういった可能性がある以上、下落トレンドになれば売却するし、仮に株価が反発して上昇トレンドになったとしたら、それはそれで再度買いなおせば良い。
何も今後下落し続けるかもしれないというリスクを自分のポートフォリオの中に抱えなくても良いはずだ。
5,000円で売却して5,500円で買い直すのは少し悔しいが、その差分はリスクを回避した結果の必要分だと割り切ろう。
ファンダメンタル+テクニカル投資法
・良い銘柄の選定
・適切なタイミングでの売買
この2点を両立させるのが重要だと気づいた。
どちらか片方だけでは不十分である。(数十年スパンでの投資は別だろうが)
例えば、いくら良い銘柄を選定する能力があったとしても、アプライドに6,000円台で参入していたら、今は含み損だ。
適切なタイミングでの売買をする能力のみに長けていても、それはトレーダーとしての素質に近いだろう。
自分は本業を抱えているため、日中の売買は難しいし、一方でまだまだ少ない元手を数十年スパンで一つの銘柄に投資するというのはあまり効率が良いとは言えないと思う。
このように自分が置かれている状況を鑑みると、あくまで自分の場合ではあるが、上記の2項目が非常に大切になってくるだろう。
これまで自分は、ファンダメンタルとテクニカルは相反する概念だと思っていた。
しかし、ファンダメンタルで良い銘柄を選定しつつ、売買規則はテクニカルを基準に行うというスタイルが、自分にとっては良いスタイルなのかもしれないと今は思っている。
IRをベースに今後どれくらい株価上昇の余地があるかを分析して、その余地が大きいと想定されるところを投資先とする。
そして、売買のタイミングはテクニカルも利用することで、仮に上記の分析が外れた場合でも損失を最小限に抑制でき、分析が良い意味で外れた場合(想定以上に上がっている場合)には利益を最大化できる。
自身の分析力を絶対のものと見なさず、株価のトレンドに従うことで、市場からの撤退を防ぎ、コツコツと利益を積み重ねられるのではないだろうか。
今後の方針
最後に今後の方針についてだが、これは至ってシンプルである。
それは、ファンダメンタルとテクニカルのどちらに関しても、知識を増やし経験を積むということだ。
ファンダメンタル
現状の財務分析や割安さの判断などは、この1年間で大きく成長できたと思う。
投資歴が10年に近い友人と同じ銘柄を四季報から見つけられるようになってきているのも、自分の中では一つ嬉しい出来事だった。
一方で、株価というのは将来を織り込んで変動していくものである。
現在の自分の実力が及ぶ範囲は、現状分析のみに留まっており、将来の分析・予想という点に関してはまだまだ知識経験ともに大きく不足している。
これに関しては一朝一夕で身につくものでもないので、長いスパンで下記の内容を実施していく。
・四季報で注目した銘柄を継続して観察。株価の変動があった場合はその理由を分析。
・WBSや日経を定期的にチェック。時流や将来の見通しなどを把握できるように。
・ファンダメンタル分析に関する本を読む。業績予想など自分でも立てられるように。
テクニカル
上述のように、自分は今回のアプライド売却という判断は間違っていないとは思っている。
だが、どのタイミングで売るのが良かったのか、仮に再度参入するとしたらどのタイミングなのかなど、機械的に売買すると言いつつも感覚で判断していることが多い。
アプライド売却後に読んだ本では、ボラティリティ・ブレイクアウトやATRなど、今後にも活かせそうな考え方や指標が載っていた。
こうした知識を積極的に身につけていきたい。
これまでテクニカルを勉強していなかった分、テクニカルに関する知識は不足しているので、本を読み知識を増やしていく。
また、折角友人とトレダビという投資シミュレーションゲームをやっているので、売買のタイミングをこれで練習してみたい。
最後に
自分の投資スタイルで利益を安定して出せるようになるには、ファンダメンタル・テクニカルの二軸での成長が不可欠である。
どちらかに偏ることなく、車の両輪だということを忘れずに日々勉強していく。
また、アプライドの売買を通じて非常に多くの学びを得ることができた。
やはり実践に勝るものはないと思うので、失敗を恐れずに(もちろんリスク管理を行った上で)挑戦していきたい。
一度の売買でこれだけの学びを得たのだから、これからもっと成長できるはずだ。